『研修をしたい』は、話の出発点
顧客から『営業研修をお願いしたい』と言われたとします。すぐにカリキュラムを出す前に、何を変えたいのかを聞きたいところです。提案の質なのか、新人の立ち上がりなのか、商談の事前準備なのか。同じ要望でも、必要な支援は変わります。
厚生労働省のjob tagでは、ITのコンサルティング営業を、顧客の方針や課題を踏まえてシステムやサービスを提案する仕事として紹介しています。ここでは、その考え方を他の法人向けサービスにも応用します。
要望、確認した事実、原因の仮説を分ける
『営業力が弱い』という言葉だけでは、何を改善するか決められません。『提案後に次回の予定が決まらない』という観察事実まで降りると、確かめることが見えてきます。
原因は質問不足かもしれませんし、対象顧客や価格、社内の役割分担かもしれません。一度のヒアリングで決めつけず、最近の案件、商談記録、担当者の説明などから仮説を比べます。情報を集める目的は、顧客を診断しきることではなく、次に何を確かめるかを決めることです。
解決策を一つに急がない
現状維持、社内での改善、外部支援を並べてみます。自社サービスが役立つ部分と、顧客側の取り組みが必要な部分を分ける。できないことまで引き受けると、導入後の問題が増えます。
提案前には、『いま優先したいのはこの課題で、ここまで変われば一段進む、という理解で合っていますか』と確認します。顧客が使った言葉でまとめると、解釈のずれを見つけやすくなります。
小さく試すときも、判断条件を持つ
試行するなら、対象、期間、担当者、成功と見直しの条件を決めます。『まずやってみる』だけでは、結果が出たか判断できません。
コンサルティング営業の成果は、提案書の厚さでは測れません。顧客が、自分たちの課題と選択肢を以前より具体的に説明できるようになったか。そこから確認してみてはいかがでしょうか。
職業の説明の参考:厚生労働省 job tag「コンサルティング営業(IT)」(確認日:2026-10-18)。本文の商談の進め方はオーキャリア編集部の実務整理です。
